昨今、IoT化やDX対応等のいわゆるIT化や、仕事の進め方に着目される事が多く、製品を作る事や評価する事に対して話題や取り組みが少なくなってきました。
ここではその内の製品の評価をおろそかにした時の弊害についてお話しします。
ノウハウが意味を持たなくなる
例えば新製品や新機種を開発する際に、過去の機種の情報を参考にする事になります。
この時に、どういった条件でテストしたのか、部品を測定したのかが残っていない事が多々あります。
こうなってしまうと、今回開発する製品との適正な比較ができなくなってしまいます。
顧客・取引先・社内で認識がずれる
図面を描いた設計者の意図した通りの評価や測定がされていないと、同じ図面を共有する人たちとデータのやり取りをする際に、揉める要因となります。
その為、かならず評価方法や測定方法まで取り決めの中に含める様にしましょう。
これは理不尽な顧客からの要求から身を守る事にもつながります。
上流から改善が必要
一番最悪なのは図面を描いている人が、評価や測定方法は知らないけど寸法線だけ引いている、製品仕様書を書いている場合です。
製品を評価する事に関する知識を持っていない設計者も増えてきています。
しかし、組織としてその仕事に触れない事には身につかないのも事実ではあるので、その「人」を責めるのは酷ではあります。
その為、長い目で見れば組織の業務の枠組みの変更を推進し、短期的には知識を持つ方がヘルプを入れる等の対応が必要となります。